梟、駆ける。

社会人野球やクラブチームなどややニッチな野球記事や雑記を投稿。

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C-POP(中華圏ポップス・中国語の歌)の歌詞に胸が震えた〜『芊芊(しぇんしぇん)』〜

お久しぶりの投稿です。数カ国語を話せるバイリンガー・新谷くんです。今回は野球の話とはかけ離れ、台湾で出会ったC-POPの話になります。たまには脱線していいじゃない。



先月、1週間程度の夏期休暇で中華職棒(台湾野球)を視察するため台湾に行ってきました。じゃあ感想を聞かせろという声が聞こえてきそうですが、そこは新谷イズム。心の琴線に触れた出来事から書いていきたいなというか。はい、本題に入りたいと思います。

私とC-POPとの出会い

台湾に来てから数日が経ち、僕は高推(がおしゅん)という台湾南部にあるリゾート的な場所を観光していました。日本でいえば、横浜・神戸のような街並みのイメージになります。また別の記事で書こうかと思いますが、美麗島(めーりーだお)駅の外観内観が美しかったり、芸術特区があったりと観光しがいのある街でした。



そんな高雄の観光スポットの一つに『愛河(あいふー)』と呼ばれる河川があります。別称『Love River』とも呼ばれていますが、広々とした河川や街の建物が美しく見え、個人的に台湾一おススメのスポットとなりました。



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高雄には2日間ほどいたのですが、台南(たいなん)方面に行く前に『愛河をもう一度見たい!』という気持ちになり、気になっていたゴンドラに乗ることにしました。日本でいうと福岡市の中州クルーズ的なものでしょうか。30分程度、ゴンドラに揺られながら高雄の美しい景観を見ることができます。なんとたったの100元(約400円)程度で。是非、この記事を見られた方にも台湾に行って頂きたいです。



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そして、このゴンドラに揺られる中で、船頭さんがBGMを流し、歌ってくれた曲がC-POPでした。台湾ビールを飲みながらゴンドラに揺られ、美しい景観を見るという素晴らしいシチュエーションに気分が高揚していたのかもしれませんが、船頭さんが歌ってくれた数曲のメロディや歌唱に感銘を受け、拙い中国語で『歌っていた曲の名前全部教えて!』と懇願し、帰国してもYoutubeで何度も聴いている次第なのです。

芊芊の意味と曲について


『芊芊』とは『草木が生い茂るさま、色が青々としているさま』という意味合いの言葉のようです。



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実際に曲の音調やPVを見れば分かるかと思いますが、この曲は中国古代をイメージして作られた曲のようです。歌詞も詩的なもので、ポップスという領域から少し離れているかもしれませんが、落ち着いたバラード的な曲になっています。




【回音哥】原创新歌《芊芊》[水墨古風MV]



また、この曲を歌う回音哥という方もどことなくニコニコ動画の歌い手幻想的な容姿です。『海外にはこのような歌手がいるんだ』と自分がいかに海外に目を向けていないのかを痛感させられました。



baike.baidu.com

芊芊の歌詞を日本語に訳してみた


それでは本題に入りますが、このようなC-POPの曲は歌のタイトルを検索すれば歌詞は出てきますが、翻訳されたものがありませんでした。『素晴らしい曲だからこそ、歌詞がどんな意味なのか気になる!』ということで私なりに歌詞を日本語に訳してみました。気になった方がいれば是非参考にして頂ければ幸いです。勿論、指摘や訂正も受け付けています。気軽にコメントください。

小池塘清露踏涟漪
(小さな池に生じる滴からできるさざ波が)


一圈一圈泛起
(ひと回りひと回りしていく)


那眷恋依旧被微风凋零
(私の恋はさざ波の風に流されて)


翻阅相濡以沫的梦
(妖艶な夢を見る)


长不过天地间
(天地の間に長い)


每一篇 如青涩般浮现
(一つ一つが青々と浮かんでいる)


落雨声 嘀嗒嘀嘀 回荡着轻声细语
(雨の音がひそやかに囁く)


犹如你唯美叹息 那么动听
(あなたの美しさを嘆くように)


城外 湿呀沥沥 满地的呢喃细语
(城の外もしとしとと濡れていて)


我发现身边的你 漠然回避
(近くにいると思った君が離れていく)


绝唱一段芊芊 爱无非看谁成茧
(もう誰がいるのかも分からない程に一層茂った草木)


和你对弈输赢都回不去
(君を見失っても帰れない)


一曲轻描淡写 勾勒尽是我的呼吸
(歌を歌えども 私の呼吸ばかり)


山穷水绝处 回眸一遍你
(山の水が止まっていても あなたを振りかえり思いだすことだろう)


1番2番そして最後のサビもこの歌詞が何度も使われており、シンプルながらも分かりやすく伝わりやすい歌詞で成り立っている曲です。また、『嘀嗒嘀嘀』『湿呀沥沥』雨が落ちる様子を表現しており、韻が効いています。視覚的にも語呂が良く伝わりやすい歌詞です。

芊芊の歌に込められた思い

中国語が専門ではないので歌詞の翻訳が飛躍的な部分もありますが、おそらくこの曲は『昔の淡い恋を忘れることができない男の思い』が込められているのではないかと思います。



また、『昔は栄えていたお堀があるお城』を背景として連想させるような歌詞でした。おそらくこの男は一般市民ではなく何らかの役職を与えられていた由緒ある血筋の男性だったのではないでしょうか。



しかし、歳月が経ち、その一帯も廃れていった。そして、手入れされることなく伸びていく『芊芊』。色々とイメージが広がるような曲でした。



そして、この出来事がきっかけで最近ガチで中国語を勉強している新谷くんなのでした。

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